European Congress of Radiology 2020受賞報告

投稿者: 前田恵理子 / 投稿日: 2020年07月23日
2020年7月15日~19日にWeb開催されたヨーロッパ放射線学会(European Congress of Radiology 2020; ECR2020)にて、2名の若手の先生方が見事受賞されました。両先生方に研究内容紹介もお願いしました。

越野沙織先生(大学院4年生)

医師6年目、放射線科医4年目の先生ですが、すでに精力的に研究成果を発表されています。

賞名:Invest in the Youth

ECR2020、ISMRM2020を受賞されました。

演題:Deep learning-based automated detection of cerebral aneurysms: a comparison of reading performance between radiologists and neurosurgeons

邦題名:ディープラーニングを用いた脳動脈瘤の自動検出:放射線科医と脳外科医との検出能力の比較

内容:脳動脈瘤を検出するAIを開発し、放射線科医と脳外科医を対象に読影試験を行いました。いずれの群においても、AIのサポートがある時の方がない時に比べて医師の検出能力が向上しました。

大熊ひでみ先生(フィンランド・クオピオ大学留学中)

賞名:Cum Laude

医師12年目、放射線科医10年目の先生です。単身子連れ留学に奮闘されています。

ECR2020で受賞されました。

演題名:Peritumor-tumor apparent diffusion coefficient ratios correlate with prediction tools Nottingham Prognostic Index and PREDICT in invasive breast cancer

邦題名:浸潤性乳癌において、腫瘍周囲対腫瘍の拡散係数比は、予後予測値と相関する

内容:見かけの拡散係数(ADC)は、腫瘍の良悪性など、その振る舞いや性質を知る手掛かりとなることが知られている。これまで腫瘍内部のADCが注目されてきたが、腫瘍周辺部のADCとの比を取ることで、腫瘍の悪性度や予後とより強く相関することが分かった。乳房MRIは術前にほぼルーチンとして撮像される検査であり、造影剤や特別な追加技術を必要としないADC比による評価は、手軽な予後予測因子として期待される。


越野先生、大熊先生、おめでとうございます!!