International Society for Magnetic Resonance (ISMRM) 2020受賞報告

投稿者: 前田恵理子 / 投稿日: 2020年08月16日
2020年8月8-14日の日程でWeb開催されている国際磁気共鳴医学会(International Society for Magnetic Resonance in Medicine;ISMRM)にて、お二人の4年目の先生方が受賞されました。

藤田翔平先生(派遣先:順天堂大学放射線科)

医師6年目、放射線科医4年目の先生です。どちらか片方でも大きな賞ですが、ダブル受賞の快挙は素晴らしいです。

受賞・演題名

① Summa Cum Laude Merit Award

演題名:Reproducibility and Repeatability of Three-dimensional Magnetic Resonance Fingerprinting-based Human Brain Morphometry

② Magna Cum Laude Merit Award

演題名: Compressed Sensing Applied to 1 mm Isotropic Multi-parametric Imaging with 3D-QALAS: A Phantom, Volunteer, and Patient Study

内容紹介

通常、MRIではコントラスト強調像により組織間で豊富なコントラストを生み出し、これらを医師が視覚的に評価することで診断を行っています。コントラスト強調像の信号値は緩和現象のある一点において組織から得られる値であり、組織間の相対的な評価は可能ですが、信号値自体に意味はない相対値です。もし、物理量に対応した定量値を絶対値として取得することができれば、定量値に基づいて正常組織と病変組織を客観的に区別することができるうえ、視覚的には捉えられない微妙な違いがその値から検出できるかもしれません。このように、組織固有の物理量を取得する定量的MRIの研究開発を行っています。MRIは信号処理と密接に関わっており、工学分野から日々新しい技術が提唱されますが、真に役に立つ技術として臨床に導入するには、ただ技術を享受するだけでなく我々放射線科医も技術の開発段階から積極的に寄与していき、正しい方向に開発を推進することが大切と思って取り組んでいます。

ISMRM2020でSumma Cum LaudeとMagna Cum Laudeをダブル受賞された藤田翔平先生です。
Summa Cum Laude Merit Award受賞のお知らせです
藤田翔平先生Magna Cum Laude受賞のお知らせです

越野沙織先生(大学院4年生)

医師6年目、放射線科医4年目先生です。ECR2020に引き続いての受賞、お見事です。

受賞:Educational Stipend Award

演題:Feasibility study of nodule conspicuity for lung screening using ultrashort echo time MRI (Ultrashort TE MRIを用いた肺結節の検出能力の初期検討)

内容紹介

最新技術が搭載されたMRIを用いて、肺結節の検出能を評価しました。息止めによる撮像と、呼吸同期による撮像法を比較し、すりガラス結節や充実性結節の見え方の違いを検討しました。

ECR2020、ISMRM2020を受賞されました。

藤田先生、越野先生、おめでとうございます!!