
先生のご略歴をお願いいたします。
長崎県出身(2006年 青雲学園卒)
2012年 東京大学医学部医学科卒
2014年 放射線科入局:NTT東日本関東病院→東芝病院→東大病院
2016年 大学院入学
2020年 大学院卒業・東大放射線科特任助教
大学院入学、専門医取得、初めて研究に携わってからの業績を、時期や時系列を合わせて教えてください。
大学院と専門医
2016年 大学院入学
2017年 放射線科専門医取得
2019年 放射線科診断専門医取得
2020年 大学院卒業
研究業績(1st authorのもの)
2018年
乾癬性紅皮症のCT所見の症例報告【Radiology Case Reports 2018;13:460-463】
2019年
冠動脈CTにおけるbolus tracking ROIの影響について【Medicine 2019;98(19):e15538】
側頭骨CTの描出能:モデルベース逐次近似再構成法とハイブリッド逐次近似再構成法の比較【Medicine 2019;98(24) e15991】
抗生剤を注入した外科処置部位の偽病変の症例報告【Radiology Case Reports 2019;14(11):1423-1426】
2020年
大腸癌卵巣転移と原発性卵巣癌のCT所見と腫瘍マーカーによる鑑別【European Journal of Radiology 2020;124:108823-108823】
TAFRO症候群の早期像と副腎合併症のCT所見【European Radiology 2020;30:5588–5598】
免疫チェックポイント阻害剤関連下垂体炎のMRI所見【American Journal of Neuroradiology 2020;41(9):1683-1689】
モデルベース逐次近似再構成法FIRSTによる気管支描出能の検討(shared 1st)【PLOS ONE 2020;15(9):e0239459】
側頭骨CTにおけるモデルベース逐次近似再構成法FIRSTの全モードの描出能比較【Journal of Computer Assisted Tomography 2020; online ahead of print】
2021年
イマチニブによる膵腫大【Pancreatology 2021;21(1):246-252】
レンバチニブによる腸炎【Abdominal Radiology 2021; in press】
他、in revision 2本を含む3本投稿中
若くしてこれだけ質の高い業績を量産できるコツは何ですか?そのために指導医ができることは何でしょうか?
2020年度は諸先輩方や友人達のおかげで良いペースで論文を執筆することができました。本当にありがとうございました。
自分自身良かったと思う取り組み方としては「与えられたテーマに感謝し、全力で取り組む」「常に何らかの研究に取り組んでいる状態にする」「日常臨床から新しい発見ができるように、読影力を鍛える・勉強する」といったことです。
指導医に期待される役割は、テーマを与えること、さらに考え方を教えてあげることです。逆に指導される側には、テーマをもらうことや論文指導をしてもらうことがいかに貴重な状況であるかをよく考え、感謝する心を持つことが本当に大切だと思います。
留学先について、どうやって見つけたかをあわせて教えてください
北米放射線学会(RSNA2019)の会期中に、初期研修先が一緒だった縁で仲の良かった太田義明先生(京都府立医科大学卒、現ミシガン大学放射線科)にお誘いいただきました。


RSNAの間に出会った多くの留学組の先生方がみんな楽しそうでキラキラしていたこともあり、ミシガン大学放射線科教授の森谷聡男先生、Ashok Srinivasan先生らと面談していただき決定しました。ミシガン大学はMichigan州Ann Arborにあり、アメリカの中でも非常に寒いエリアに位置しており、氷点下20度になることもしばしばあるそうです。
留学先で専門にしようと思っている分野、なぜその分野を選んだかと、留学先での抱負を教えてください。
中枢神経領域について、拡散MRIやPerfusion MRIなどMRIを中心に勉強したいと考えています。中枢神経領域は読影も研究もハードルが高いイメージを持っていましたが、だからこそやり甲斐があるし、分かるようになりたいと考えました。留学先での抱負:中枢神経領域のエキスパートとなるべく、2年間で20本以上の論文執筆、5本以上の海外学会での発表を目標にがんばりたいと思います。